雨と雪

いずれ雨も雪もやむでしょう。雨と雪、ふたりの男の話・・・

ハードル

私はなかなか雨と一線を超えなかった


車の中で
見つめ合って
抱き合って
キスをして


雨の上に移動し 
雨の体温を感じているのが好きだった


雨の胸板は厚くて
肩幅が広くて


体を預けると
心から安らいだ


雨の首の辺りに顔を埋めて目を閉じて


もうそれだけで大満足だった




雨はうずうずしているようだった


雨の手は
スカートの中へ潜り込み
大腿とお尻のあたりを
行ったり来たりしていた


しばらくすると
ストッキングのウエストに
指を引っ掛け
ぐっと力を込めた


私は雨の手を
音がする勢いで払いのけた



一線を越える覚悟がなかなかできなかった



ハードルが高い



私は夫以外の男を知らなかった